ラノリンとは
羊毛脂ともいう。毛紡績の製造過程での副産物。原毛に付着している脂肪質の分泌物を薄い石鹸水などで洗浄したあと,その洗液を遠心分離して精製する。精製品は淡黄色,軟膏様で,乳化性が強く,そのまま 80%程度の水を抱合しうる。
【この成分の一般的な用途 】
化粧品、医薬品以外に工業用用途としても、各種誘導体として潤滑剤、繊維油剤、プラスチック、コンクリート、塗料・インキなどに、さまざまな形で利用されています。
【主な含有製品】
一般ケア製品
【影響】
接触性皮膚発疹、アレルギー性皮膚炎
ラノリンによるかぶれ
ラノリンの欠点は、接触皮膚炎(かぶれ)をおこすケースが報告されていること。
本来、ラノリンは、アレルゲンとして感作しやすいものではありません。
しかし、乾燥肌やアトピーなど、皮膚のバリア機能が低下している場合では、ラノリンで接触皮膚炎(かぶれ)をおこすことも考えられます。
とくに注意したいのは、ラノリンの中でも、「ラノリンアルコール」が含まれているもの。
そういう保湿剤を、湿疹部分に使う場合は、「かぶれないか」注意が必要です。
不純物をなるべく除去した「吸着精製ラノリン」は、アレルギー性が低いと報告されています。必ずしも、「天然由来だから安全、体にいい」とはかぎりません。